年の瀬

彼女が数日前に言った。

鹿児島のお雑煮ってどんなの?

興味があるらしく、数日にわたって言われた。
鹿児島のお雑煮には焼えび?がはいる。
うちのお雑煮は醤油ベースの焼えび入りだった。
しかし、このあたりには焼えびは売っていない。
どうしたものか。
しょうがないので、干しエビで代用しようと思い立ったが、でかい干しエビはなく。
結局鹿島まで行き、購入。
干しエビでどこまで代用できるかわからないし、そもそもうまく行くとは限らないし、生の真エビを買って、身は伊達巻、殻は乾煎りして出汁をとってみることにした。

買い物をして帰ると彼女が一言。

またそんなに買ってきてー。
嫁ちゃんの正月は何日あると?

というので、3日ありますが、なにか?

というと、

正月は、一日だけよ!
それとも鹿児島は3日もあると?

というので

世間一般には3日ありますが?
1日で終わるのは、お義母さんだけですよ

と返すと、

みんな一日で終わりよ!
そんなこともしらんと?

というので、

お義母さんの方こそ、おかしいんじゃないですか?

と返答しておいた。

その後、まだごちゃごちゃいっていたのでなんですか?というと。

毎日、ごちそうばっかり作らんでいいけん、普通のご飯をつくればいいんよ
正月やけんて、そんなに頑張ってごちそうつくらんでもいい

とのこと。

ごちそうとかつくってませんけど?
至って普通の物しか作っておりませんけど?

というと、

えー、じゃあごちそうになったら、どんなのが出てくると?

というので、

少なくとも30分で完成するようなものはでてきませんけど、なにか?

すでに、このへんでイライラしてきていた私は、その後はスルーした。

私の性格からして、まあいらつきつつも笑顔で返せるのはこのあたりまでである。
なおかつ、これ以上彼女の言うことを聞いていると今からやろうとしている数々のことを放棄しそうで。
せっかく旦那くんが車出してくれて、遠いところまで買い出しに行ったのに、放棄するわけにも行かないのでね。


夕食中。

彼女の電話が鳴った。

はい、もしもしぃ、あらー、寒くなりましたねー、はい?はい、暇ですわよー、明日ですねー、9時半から?やってますよー、大丈夫ですよー、お待ちしてますわねー二人ねー

客である。

明日は大晦日である。
ついでに言えば、木曜日である。

だんなくぅーん、明日、○○さんが9時半だって♪

即ギレする旦那。

どのみち、彼女が断るなんてこと、ないけどね。

わすれとったぁ、ごめんねー

と、全く謝る気のない返事をする彼女。

だれか、軽く〆てくれといいたい。

そんな彼女はここのところ、ひまだねー、誰も来ないねーといっている。

このあたりの方は農家ばかりだ。
しかも、玉ねぎ農家。
寒くなってからしか玉ねぎは植えられないそうで、未だにみなさん植え付けをなさっておられます。
年内に!という気持ちが見えるような感じで作業されてます。
植え付けな上に、年末でお正月の準備をしないといけなくて、みんな忙しいの。
暇なのはあなたくらいなの。
わかる?ってかんじです。
私ですら大したことするわけではないけれど、旦那くんと結婚して六年。
初めて正月をゆっくり迎えます。
だから、少しくらい正月っぽいことしたいじゃない?
ここ二年は二人共正月は仕事。
その前は引っ越して初めての正月は、ほぼ一人。
その前三年は、単身赴任みたいなかんじで旦那君が仕事してたので、一人でお正月でした。
はじめてなのよ、ちゃんとするの。

黙っててほしいと思う今日この頃でした。