デイ16

温泉の荷物引き上げの日でした。
これさえ終われば、全ての引っ越しが完了します。

この温泉の方々がまた曲者で。
いや、前から知ってたけどさ。
従業員全員、あまり関わりたくないので、挨拶以外まともに話したこともないし、話す気もないんだけど。

オーナーが亡くなったのに、借金が多くて死んだと言ったら、返さなきゃいけないからという理由で、入院中ってことにしてある、とか。
亡くなったのも、一部の従業員しかしらなかったり。
でもなぜか、近所のおばちゃんが知ってたり(笑)

数日前におかーさんがちょっとした荷物をとりに顔出したときに、現在の実質的なオーナーさんみたいなことをしている女性と話したらしい。
ホントにやめちゃうの?→宿の売上が素晴らしく悪いから、少しでも高級感を出すためにウェルカムドリンク的なのを出そうか?抹茶たてたりとかよくない?とかいう話が出て、ならマッサージやってるあの場所でやればよくない?とかいう話があるんよねーと話を持ってきたのは、あんただよ?
まあ、私の知る限り、あんたら従業員の中で抹茶たてれる人はいないと思うんだがな。

いらないものがあったら、置いてってね!カーテンとか看板とか。→亡くなったのオーナーが、カーテンもこっちで用意するから待っててね!(消防の検査に引っかかっるので、全て防炎のやつじゃないとだめだった)と言ったのに、ちっとも用意してくれなくて、こっちで用意したものですけど?
しかも、高い窓のところに、結構かわいいカーテンしてたんですよ。
二番目に力ふるってるやつが経理してるんだけど、そいつはそれを狙っていたようで、あれ、かわいいよね、もらえないかな?と事前にアピールしてたらしい。
おかーさまは、息子たちに聞かないとわからないと言っていたようで。

荷物を引き上げはじめて、私がカーテンをばんばんはずしていたら。
カウンターで接客していた二番目がめっちゃこっちみてる。
視線をもろに感じるので、お客さんがいるうちに外してなおそうとしていたら。
お客さんがいなくなった時点で、ものすごい勢いでやってきた。
ものすごいガン見されている中、無視して外す私。
ガン見しながら、あ、こいつ目があったら「それも持って行くの?」って言うんだなとわかっていたので、絶対見てはいけないと作業に没頭する私。
私を振り向かせることができないと踏んだ彼女はターゲットを旦那にかえる。
「もー、お店の準備はできた?」「いつから?」「住みやすい?」と質問責め。
でも、ガン見は止まらない。
絶対みないと決めているので、何かの拍子に会話に反応して、彼女の方を向かせたいという訳の分からない圧力を感じる(笑)
たまに私にしか答えられないことも挟んでくるので、言葉のみ返事。
ついに、私はカーテンをはずし終わると仕方なしに「いらないものがあったらおいていってね」と言う。
ものすごい、わたしをみながら。
「私には決める権利はありませんから」というと、「カーテンも使うところたくさんあるとやろー?」とカーテン狙いをアピールしてくる。
ここが最後の引っ越しと知っているらしい。
しれっと「はい、アパートから一軒家ですから」と答えておく。
とりあえず二番目は去っていった。

小一時間ほどして、荷物の積み込みを始める頃、おかーさまがやってきた。
おかーさまは、特にする事もないし、しきらんだの膝が痛いだのいうので、積み込み時に来ていただき、従業員対応をお願いしたのでした。
案の定、積み込み時にフロント前にオーナーもどきと二番目だけしかいなかったのに、その外のパートさんが3人ほど集まってきている。
(多分ここの従業員の女性ほぼ全員だと思われる。いても、あと2人くらい?男性もたしか3人くらいやった気がする)
で、さも世間話してるのよーみたいな雰囲気をかもしだしながら、荷物をガン見。
全員で。
鬱陶しい。
たまたま、うちら3人が荷物持って、車に戻っていたら。
二番目がマッサージルームを覗きに来たところに遭遇、私を見て慌ててフロントに戻る。
私は気づいてないふうで、次の荷物を持って再び車に戻る。
フロントの中でオーナーもどきと二番目がひそひそ話してるのが聞こえる。
「もうなんもないよ」「え、全部もっていくとかいな?なんもないと?控え室の中になんかあるんやない?」と丸聞こえ。
もらう気満々なんかいと心の中で突っ込みをいれつつ、おかーさまにお伝え。
「なんか、もらう気満々?」というと、そうよ、カーテンとか防炎やろ?置いていくよね?って散々言われたからとのこと。
ほぼ全部乗せてから、あと乗らないやつはもう一回来るから、その時にのせるねとおかーさまにお伝えして。
軽く荷物を一カ所に集めているともどきがやってきた。
「わー、なんもなくなったねー、さみしくなるねー」とおかーさまに話しかける。
おかーさまがわざとらしく、うちで絶対いらんよね!ってことで、(というより、私がこの家、三人しかおらんのになんでこんなに椅子があるとよ!もういらんやろ!と言った結果、置いていくことになった三つのバラバラな椅子と、捨てるにしてもかさばるし、持って行ってなんにつかうと!って反対した棚が2つ)を「椅子つかうー?」と満面の笑みでお尋ねしていた。
私には椅子つかうー?がなんでも置いていっていいっていったよね?と聞こえた。
さすがにもどきは返事をしなかった。
その時に置いていたのは、明らかに座りにくそうな丸い椅子(カウンターとかあるカフェならまだ使えそうだけど、温泉のは絶対いらなそう。てか、一個あってもどうしようもない)とディレクターチェアみたいなパイプの椅子(これも座っているとかなりキツい)の2つ。
無言のもどきに、たたみかけるように「あ、中にね、棚が2つあるからそれもおいていくね」という。
棚をみたもどきは、椅子よりは気に入ったらしく「いいと?つかっていいと?」と椅子よりは嬉しげ。
うん、明るいとこで見たらわかるけど、傷だらけだし、うちでは施術ベッドにしてたくらいだから、まああんまり使えないけど。
結局、それに事務椅子みたいなのを一つプラス。
ハンガーかけを一つ、置いてきました。
実際は、君たちがあまり行かない倉庫に、あまりに黴びすぎて触りたくないよねっていう三段ボックスが4つ、施術ベッドの一つに使っていたものすごく古くて重たい和室用のテーブル(元々温泉にあったもの)が倉庫にあるけどね!
ご希望のカーテンは自分たちで買ってね!

なんか、荷物の運び出しより、この人たちの相手に疲れた1日。

おかーさまのあのky スキルもここでは大活躍でした(笑)
あれは、役にたったねー
くれくれいってただけに、いるよね?なんでもいらないものは置いていってっていったよね?という無言の圧力を笑顔の下に感じた1日。

ま、とりあえず四軒目の引っ越し完了!